前回、Chromium OSの起動USBメモリーを作成し”ライブ起動”を行いました。
正常に動作することが確認できて、内蔵ドライブにインストールしたくなった時のインストール、そしてメディアファイルを再生するためのコーデックの追加手順について見て行きたいと思います。
当記事の内容
Chromium OSのシステムディスクへのインストール
#以下の手順では、パソコンの内蔵ディスクを12ものパーティションに分割し、フォーマットが行われ、元のデータは全て消えてしまいます。復元は実質的に難しいものとなりますのでご注意ください。
USBメモリーでChromium OSを起動している状態で、「Ctrl + Alt + T」を同時に押します。
自動的にChromium Webブラウザーが起動、あるいは起動済みの場合新しいタブが開き、開発者用のシェルが開きます。
ここにコマンドを打つことでシステムディスクへのインストールが行われます。
Chromium OSはLinuxをベースに開発されています。他のLinuxディストリビューション同様、内蔵ドライブが一つで他のドライブを繋いでいない場合、内蔵ドライブは「/deb/sda」にマウントされます。
この場合、「crosh>」というプロンプトが出ているところで「install /dev/sda」と入力し、Enterで、システムドライブへのインストールが始まります。
「Password:」と表示されたら、全て小文字で「password」と入力してEnter。
「Are you sure (y/N)?」に対しては「 y 」と入力してEnterします。
あとは自動的にパーティションの分割、フォーマット、システムファイル等のインストールが行われます。
上の画像のように、「Please shutdown, remove the USB device, cross your fingers, and reboot.」と表示が出たらインストールは完了です。
「シャットダウンをし、USBメモリーを外して、祈りを込めて、再起動してください。」
Flashのインストール
再起動して、ログインします。
Flashのプラグインを追加したい時には、再度、「Ctrl + Alt + T」を同時に押します。
今度は「crosh>」というプロンプトが出ているところで「installflash」と入力してEnter。
「Password:」と表示されたら、全て小文字で「password」と入力してEnter。
あとはスクリプトにより自動的にFlashプラグインがダウンロードされ、適切なディレクトリに配置されます。
いったん、ログアウトし、再起動したら、有効になります。
#このスクリプトでインストールしたFlash PlayerはChromium OSのアップデートを実行すると消えてしまう、ということを覚えておきましょう。Chromium OSのアップデートを実行したときは再度同じ手順でインストールを行なえばOKです。
mp3/mp4(H.264)/aacコーデックの追加
マルチメディアのコーデックのライブラリーは、Ubuntuプロジェクトが配布しているサイトから入手します。
Chromium OSを起動して、Chromium Webブラウザで、Ubuntuパッケージの「chromium-codecs-ffmpeg-extra」のダウンロードページ(こちらをクリック)に飛びます。
- 「security.ubuntu.com/ubuntu」と書かれている部分をクリックしてパッケージをダウンロードします。
ファイルアプリを開いて、「ダウンロード」フォルダーに保存されていることを確認します。
「Ctrl+Alt+T」を押して、開発者シェルを表示させます。
「crosh>」とプロンプトが出ているところで、「shell」と入力します。
「cd ~/Downloads/」で「ダウンロード」ディレクトリに移動。
「ls」で中身を表示させて、先ほどダウンロードしておいた「chromium-codecs-ffmpeg-extra…」が表示されることを確認します。
続いて、ダウンロードしたパッケージを展開します。
ダウンロードしてきたファイル名が長いので、入力するのは大変です。文字列をある程度入力してタブキーを押すと、文字入力を補完してくれます。
「ar x chromium-(tab キー)」
続いて、
「xz -cd date.tar.xz | tar xvf – 」
以上によって、マルチメディアコーデックのライブラリーである「libffmpeg.so」を抽出します。
「sudo mount -o remount,rw / 」でEnterしたら、パスワードを求められるので小文字で「password」
最後に、取得したマルチメディアコーデックライブラリーを所定の位置となる「/usr/lib/」へ移動します。
「sudo cp ./usr/lib/chrome-browser/libs/libffmepeg.so /usr/lib/ 」
いったんログアウトし、再起動すると有効になります。
メディアファイルの再生
メディアファイルはダブルクリックでプレイヤーが起動し、再生されます。
ブラウザーにドラッグ&ドロップすることで、再生させることも可能です。
#Chromium OSのアップデートを行うと、Flashプラグイン同様、コーデックも消えてしまうので、アップデート後には同じ手順で作業を行う必要があります。