今回は、Linux Mint MateをUSBメモリーにフルインストールして、いろいろなPCで起動して利用できるようにしてみます。
当記事の内容
用意するもの
(1)Linux Mint MateインストールUSBメモリー
- 「(1)Linux Mint MateのLive起動/インストール用USBメモリーの作成」の手順で作成しておきます。古いPCも動かすためにも、32bit版で作成しておいた方がいいと思います。
(2)インストール先となるUSBメモリー
- Linux Mint Mateをシステムディスクにインストールすると、約9GBの領域を使用します。16GB以上のUSBメモリーを用いるといいでしょう。
- 混乱を避けるために、あらかじめ、フォーマットをしておくといいでしょう。Windows上でフォーマット(FAT形式)しておいてもかまいません。
(3)同時に2つのUSBメモリーを挿せるパソコン
- 誤って重要なデータ、システムファイルを消してしまわないように、古いPCを用いた方がいいでしょう。
- 今では使わなくなったネットブックなどで十分です。
- 現行のPCを用いる場合、細心の注意が必要となります。
1,インストールUSBメモリーの起動
「(2)Linux Mint Mateのインストール」の要領で、パソコンにLinux Mint MateのインストールUSBメモリーを挿して起動します。
「インストール先となるUSBメモリー」は、Linux Mintのデスクトップが現れた状態で、パソコンの空いているUSBポートに挿します。
後から挿したUSBメモリーのアイコンがデスクトップに表示されます。
USBメモリーのマウントポイントの確認
「Menu」>「Preferences」>「Disks」を開きます。
左側の「Devices」で、一覧からUSBメモリーを選択します。
右側に「/dev/sd?」というような表記を確認します。
通常、ハードディスクやSSDなどの内蔵ドライブが「/deb/sda」となり、2番めのドライブ(Linux MintのインストールUSBメモリー)は「/deb/sdb」、3番目のドライブが「/deb/sdc」となります。
今回のような形では、「インストール先となるUSBメモリー」のマウントポイントは「/deb/sdc」となっています。
このインストール先のマウントポイントが後で重要となりますので、覚えておくなり、メモをしておきます。
インストール開始
この状態でインストールを開始します。
デスクトップにある「Install Linux Mint」をダブルクリック。
言語のリストから「日本語」を選んで「続ける」をクリック。
「使用中のパーティションをアンマウントしますか?」という画面が出ます。
ここでは、「はい(Y)」をクリックして、インストール先のUSBメモリーをアンマウントしておきます。
「インストールの種類」画面では、「それ以外」を選択します。
「続ける」をクリック。
「インストールの種類」画面が現れます。
この画面が最重要となります。
先ほど確認しておいた「インストール先となるUSBメモリー」のマウントポイント「/deb/sdc」をクリックして選択します。
他のハードディスクなどと間違わないように慎重に選択します。ここで誤ってすでに利用中のハードディスクを選んでしまうと、中身のデータが全て消えますのでご注意を!
「ブートローダーをインストールするデバイス」で、「/deb/sdc」のUSBメモリーを選択します。
この設定を間違えると、USBメモリーから起動ができなくなります。
「インストール(I)」をクリックすると、「パーティションを編集」画面が出ます。
利用方法では「ext4ジャーナリングファイルシステム」を選びます。
パーティションの初期化にチェック。
マウントポイントで、「 / 」(ルート)を選んで、「OK」をクリックします。
下の画像のような画面が出ます。
ここまで来るともう後戻りはできません。間違えが無いことを確認して「続ける」をクリックします。
あとは、通常のインストールの手順となります。
SSDやハードディスクへのインストールに比べると、より多くの時間がかかります。
次の画面が出たら、インストールは完了です。
以上で、USBメモリーにLinux Mintがインストールされました。
USBメモリーでパソコンを起動させるには、こちらの「USBからの起動」の要領で行います。
小さなUSBメモリー1本でパソコンを動かせてしまうのは、なかなか楽しいものがあります。